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28 February

チキンラーメン

あの頃は「寝る」ことが本当に下手くそだった。
夜、眠れなくて。
昼間寝てしまうから夜眠れない    それはそうなんだろう。
心療内科のお医者さんから「昼寝をやめるように」って言われていた。
それはそう、だけど……わたしとしては
「違うよ」「分かってない」
って言いたい気持ちだった。
夜になると眠れない、だから昼間寝るしかないんだ、って。
昼間でも眠ることができるなら、それはわたしにとっては大事なことなんだ、って。

“病人”の言い訳かなぁ?

夜眠れなくても、翌日昼間は頑張って起きている、そうして夜に寝る生活に戻す、
ということ、何度も挑戦した。
だけど、「頑張って起きている」っていうのも、元気があるからできることなのかな、
当時のわたしにはけっこう難しかった。
何にも興味が持てず、何をする気にもなれず、という状態では、
なかなか時間も過ぎてくれないからなおさら。
たまに「頑張って起きている」ができても、やっぱり夜は夜で眠れなかったりして。

寝ても「寝た」という実感が全然ない日が続いた時期もあった。
自分はどうやら寝ていたらしいのに、感覚的には「ずっと起きていた」ような感じだったり。
それでもからだのほうは、少しは疲れが取れていたのだろうか。
こころのほうは、どんどんしんどくなっていくようだったけど……。

お医者さんにお願いして、やっと睡眠薬を出してもらっても、
わたしはそれをあまり上手に使えなかった。

夜、寝つけなくてイライラしそうになってくると、よく夜食を食べた。
チキンラーメンとか味噌煮込みうどんが多かったかなぁ。
あの頃のわたしにとって「食べる」ことは、こころの避難場所のひとつだったと思う。
味、におい、噛んだり飲み込んだりする行為、感触、お腹が膨れてくる感じ……
そういった“刺激”が、たとえ短い時間やその瞬間だけであったとしても、自分を楽にしてくれる。
そうやってなんとか自分をつないでいたのかな……そんな風に思わなくもないかも。

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今はわりと規則正しい生活が送れるようになっている。夜に寝て、昼間起きている生活。
ときどきは夜更かしをすることもあるけれど、
そのまま生活のリズムが崩れてしまうことはない。翌日取り戻すようにしている。
「寝る」こともだいぶ上手になった。
なかなか寝つけないということは、もうあまりない。
「寝た」「よく寝た」という実感もちゃんとある。
睡眠時間だって、以前は連続して長時間眠れなかったのが、
最近では6時間くらい眠れるようになっている。

薬を飲むのをやめてから、6年と少し経った。

夕べは夜更かしをして、久しぶりにチキンラーメンも食べた。
当時をちょっと思い出したりする。けれど、当時とはいろんなことが違う。

変化しながら、ずっとつながっている。


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